実在するボクサーの物語を描き、賞レースを沸かせた『ザ・ファイター』

実在する伝説のボクサーのミッキー・ウォードと彼の異父兄弟であるディッキー・エクランドの絆と熱い戦いを描いた、実話をもとにしたヒューマン・ドラマ『ザ・ファイター』。作品賞、監督賞をはじめアカデミー賞6部門で7ノミネートされ、クリスチャン・ベイルが助演男優賞を、メリッサ・レオが助演女優賞を受賞している。

マーク・ウォールバーグが伝説のボクサーを熱演

『スリー・キングス』『ハッカビーズ』に続いて、デヴィッド・O・ラッセル監督と3度目のタッグで製作も手がけたマーク・ウォールバーグ。リング上での壮絶な試合も含めて激しいボクシングシーンに挑んだウォールバーグが圧倒的な熱演を見せている。

肉体改造したクリスチャン・ベイルはオスカー獲得

この作品でオスカーを手にしたクリスチャン・ベイルが演じるのは一時は街の英雄である名ボクサーだったが、薬物に溺れて人生を破綻させてしまった兄のディッキー。短気で弟のミッキーを苦しめる存在である兄に扮し、薬物中毒者の役どころを見ごとなまでの肉体改造をやり遂げて演じ切った。

兄は薬物中毒になり、弟は負け続きだったが…

街の期待を背負う名ボクサーのディッキーだったが、戦いに破れて麻薬に手を染めるようになる。そんな兄の陰で弟のミッキーはボクサーとしての才能に恵まれず、過保護な母や兄に言われるがまま試合に出場していた。これまで一度も勝利を収められずにいたのだが…。