無垢でいたいけな少女の姿にこちらの心も浄化される『ポネット』

ピュアなものに触れるとこちらまでピュアになって心洗われた気分になる。そんな気持ちにさせてくれるのがいたいけな少女を描いたフランス映画の『ポネット』。純粋無垢な少女、ポネットを見ているとこちらの心も浄化されていく。心が疲れたときにオススメの一作だ。

死んだ母の帰りをひたすら待つ少女・ポネット

4歳の少女・ポネットは交通事故で母親を失うが、突然の出来ごとにその死を受け入れられずにいる。叔母の家に預けられて新たな生活が始まるものの、ポネットはひたすら母が帰ってくると信じて祈り続ける。周囲の大人たちはポネットに「死」を教えようとするのだったが…。

ヴェネツィア国際映画祭で史上最年少で受賞

ポネットを演じた4歳のヴィクトワール・ティヴィソルは96年のヴェネツィア国際映画祭で主演女優賞を史上最年少で受賞。子どもにとってあまりに大きな存在である母の死を受け入れられずに、母親が帰ってくると信じている姿がいじらしくも切なくて見るものの心を鷲づかみにする。

母親役は故・マリー・トランティニヤン

ポネットが慕う母親を演じるのは『主婦マリーがしたこと』や『めぐり逢ったが運のつき』などフランスの人気女優だったマリー・トランティニヤン。本作の7年後の2003年、彼女は当時の恋人から暴行を受けて病院に搬送されたが、帰らぬ人となった。その悲劇が重なり、見ていると辛さが増してくる。

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