一筋縄ではいかないフランス流ミステリーなら『スイミング・プール』
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ハリウッド映画のミステリーだと前半で謎が提示されて引き込まれ、ラストには謎が解明されてスッキリ!となるかもしれないけれど、フランス映画となるとそうはいかない。一筋縄ではいかないフランス流ミステリーを楽しみたいなら『スイミング・プール』をどうぞ。

2人の美しい女性の対照的な魅力に注目

『8人の女たち』のフランスの俊英フランソワ・オゾン監督によるミステリー・ドラマ。『愛の嵐』のシャーロット・ランプリングから漂う熟成された大人の美しさと、『8人の女たち』のリュディヴィーヌ・サニエの眩しいほど奔放な若さという対照的な女性の魅力がドラマを盛り上げる。

静かな別荘が若い娘の到着で一変して…

スランプ気味のイギリスの人気女流ミステリー作家サラに、出版社社長ジョンは彼の所有する南仏の別荘で気分を変えて新作を執筆するよう勧める。静寂に包まれた別荘に到着したサラがノートパソコンを開き気分新たに執筆し始めたのも束の間、社長の娘ジュリーが別荘へやってくる。プールを全裸で泳ぎ、夜な夜な違う男を連れ込む奔放で挑発的なジュリーの振る舞いに、サラは苛立ち始めるが… 。

ラストまで見ると人と話したくなるはず

見るものの心をざわざわとさせるフランソワ・オゾン監督作。本作もまた、中盤まではまったりと進んでいくが、ある時事件が起こり、不穏な空気が。そして、ラストは観客を煙に巻き……いやいや、驚くべきラストが用意されている。見終わった後には、一緒に見た人、見たことがある人と語らうことをおすすめする。

ザ・シネマ

スイミング・プール [R-15]
2020年8月14日 28:00~30:00(字幕)